鯱の会第3回定例会「濱田珠鳳(じゅほう)氏講演会」

2016.10.27

「濱田珠鳳(じゅほう)氏講演会」

 平成28年度「鯱の会」第三回定例会として、10月27日(木)ウエスティンナゴヤキャッスルホテル2F青雲の間にて「50歳からの指画人生」をテーマに日本でただ一人の指画作家 濱田珠鳳(じゅほう)氏を講師に迎え開催されました。濱田氏をお招きするにあたり、金森事業委員長はじめ委員全員の熱き想いが伝わった会となり、参加人数は80名にての例会となりました。

 まずはDVDによる指画の歴史等の紹介。指画の歴史は古く、約1400年前 唐の時代にさかのぼり、筆を一切使わず、10本の指、手のひら、甲、爪等で作者の心、感情がそのまま伝わる、まさに「十指連心」という気迫のこもった画法。その画法を中国で習得する人はごくわずかになっている現状のなか、日本人でただ一人、その情熱の指画を中国にて習得した濱田氏は、日本にとどまらず、世界に広げる活動をする指画作家として、紹介されたのち、ご本人よりその指画と50歳の時に運命的な出会いなどをご自身の波乱に満ちた生い立ちとともにお話いただきました。


 続いて指画実演になりました。まず濱田氏は白い紙に向かって合掌。先ほどまでの笑顔が消え気迫と情念のこもったお顔になり、真っ白な紙に手の甲にて墨が入り、中指、人差し指、小指と、すべての指をまるで筆のように使い、20分経過するころには絵は完成に近づいた様子、その絵の右端に指の爪にて濱田珠鳳の名が書かれ、朱の落款が押されて実演は終了しました。場内はその瞬間静寂と不思議な緊張感から解き放されたかのように感嘆の声がもれました。

 絵はぶどうの木と実、中国では縁起物の一つ。繁栄を表す絵と説明がされました。まさにぶどうの絵が、鯱の会の隆々発展の願いが込められていると、会場の誰もが思ったことでしょう。そして濱田氏の50歳からの挑戦は、私たちにとって大きな刺激になり、気迫の指画実演の余韻が残るなか、最後まで活気あふれる会となりました。


(記事投稿:笠原信明 写真:東山信雄)

講演会

  • 描画具描画具
  • 挨拶する寺西会長挨拶する寺西会長
  • 濱田珠鳳先生濱田珠鳳先生
  • 指画をされる珠鳳先生(1)指で描く珠鳳先生(1)
  • 指画をされる珠鳳先生(2)指で描く珠鳳先生(2)
  • 指画をされる珠鳳先生(3)指で描く珠鳳先生(3)
  • 指画をされる珠鳳先生(4)指で描く珠鳳先生(4)
  • 出来上がり作品「ぶどうの木と実」出来上がり作品「ぶどうの木と実」
  • サインをされる珠鳳先生サインをされる珠鳳先生
  • 謝辞を述べる金森事業委員長謝辞を述べる金森事業委員長